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選手同士が、チームが、そして各都道府県がeスポーツで激突!「eスポーツ選手権2019 IBARAKI」のユニークな試みと白熱した試合に迫る

2019/11/13

esportport編集部

近年、世界規模で注目を集めているエレクトロニック・スポーツ。コンピュータゲームを知的スポーツとして捉えたもので、「eスポーツ(esports)」の通称でも知られている。

国内でもesportsに関連する動きは活性化しており、2018年2月に「日本eスポーツ連合」を設立。プロライセンスを発行し、高額の賞金付き大会の実施を行いやすくするなど、様々な施策を展開している。また、2019年4月には「一般財団法人日本esports促進協会」が発足されるなど、多方面に渡ってesportsを盛り上げる動きが見られる。

10月5日・6日に行われた「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」(以下、本大会)も、esportsの活気が感じられる催しとなった。本大会は、「第74回国民体育大会」(いきいき茨城ゆめ国体)の開催に合わせて行われたもので、プロからアマチュアまで幅広い選手が集い、3つの競技で白熱した試合を行った。

加えて、各選手が個人もしくはチーム同士で戦うだけでなく、各競技の順位や参加に応じてポイントを設定し、そのポイントを集計して日本一のesports都道府県を決定するというユニークな取り組みも行われた。これは、全国初の試みである。

大会の幕開けを告げる開会式は、「つくば国際会議場」のエントランスで実施。esportsは屋内で行われることが多く、天候に左右されない強みがある。階段を利用しての選手行進では、都道府県別に分かれた選手たちが颯爽と登場し、その勇姿を顕わとした。

本大会の競技に選ばれたのは、『eFootball ウイニングイレブン 2020』『グランツーリスモSPORT』『ぷよぷよeスポーツ』の3タイトル。各競技ごとに、「少年の部」または「小学生の部」と、「オープンの部」または「一般の部」の2部門が用意され、選手達が腕前を競い合った。

初日は各部門の予選が行われ、2日目はそれぞれ準決勝や決勝トーナメント、そして優勝者を決め決勝戦を実施。『eFootball ウイニングイレブン 2020』では、本大会のフィナーレを飾る決勝戦への進出を懸けた激戦が、2日目の午前中も繰り広げられた。試合会場となった部屋は、入り口付近まで人が溢れるほどの混み合っており、盛況ぶりを垣間見せる。

こちらの試合会場では、チーム同士が向かい合わせで対戦しているほか、その試合内容を映し出す大型モニターも併設。試合の内容が気になる来場者は、この大型モニターの前に陣取り、ボール捌きやシュートに一喜一憂。多くの方が食い入るようにモニターを凝視する姿は、スポーツ観戦以外の何者でもない。

テーブルの方へ回れば、試合だけでなく選手の動向もチェックできる。選手とこれだけ近しい距離で、その試合を見守れるという環境は、eスポーツファンにとって非常に刺激的だ。

決勝進出に向けた『eFootball ウイニングイレブン 2020』の激戦が展開する一方で、大ホールでは『グランツーリスモSPORT』の決勝戦が行われていた。最速のチームを見届けるべく、立ち見も少なくないほどの来場者が観客席に集っている。

12台が競い合う『グランツーリスモSPORT』の決勝戦・一般の部では、序盤に兵庫チームがトップに立つも、じりじりと追い上げてきた栃木チームが中盤戦を制して1位に浮上。好プレーで順位が入れ替えるたび、観客席からは観戦が沸き上がる。

レースはその後も栃木が優勢を保ち、安定した走りのままフィニッシュ。2位は、序盤からずっと追従していた愛知チームが滑り込むこむなど、いずれも冷静沈着な操作が勝利を呼び込む形となった。

『グランツーリスモSPORT』決勝戦の後は、多目的ホールにて『ぷよぷよeスポーツ』の選手たちが優勝を目指して争った。こちらは個人戦となっており、一般の部ではプロとアマチュアが同じ立場で激突。その結果、決勝戦にはマッキー選手(大阪)とぴぽにあ(神奈川)選手が駒を進めた。両名ともプロとして活躍しており、その卓越した腕前を決勝の場でも披露する。

試合形式は、2本先取で1セットとし、2セットを取った側が勝者となる。まずはマッキー選手が1本取るも、10連鎖でぴぽにあ選手がイーブンに戻し、もつれる展開に。そして3本目をマッキー選手が制し、1セット目を先取。

続く2セット目は、互いに大きな連鎖を繰り出し、その攻撃に連鎖で対応するという、攻守一体の戦いが展開。決勝に相応しく連鎖数も大きな試合となったが、マッキー選手が勢いを落とすことなく連取し、2セット目も勝利。見事、優勝を決めた

『ぷよぷよeスポーツ』小学生の部では、東ブロックを勝ち上がったかぴーくん選手(北海道ブロック代表)と、西ブロックの勝者となったこいし♪選手(九州・沖縄ブロック代表)が決勝戦で激突。

まずはかぴーくん選手が攻撃を仕掛けるも、こいし♪選手は連鎖でしっかりと対応。安定した試合運びで、まずこいし♪選手が1本目を奪取。次の試合では、ここぞというタイミングで6連鎖を放ったかぴーくん選手が1本取り返すなど、一進一退の戦いが続いたものの、こいし♪選手が凌いで1セット目を獲得する。

続く2セット目では、こいし♪選手が10連鎖を決めるも、かぴーくん選手が13連鎖で切り返し、見事に1本。しかし、今度はこいし♪選手が華麗なカウンターを決め、1-1と巻き返した。その勢いは留まるところを知らず、こいし♪選手が連勝を決めて2セット目も制し、優勝をものにした。

決勝戦終了後には『ぷよぷよeスポーツ』のフリープレイ台が設置され、本戦で直接対決できなかった選手同士や、来場者と選手によるバトルなどを楽しむこともできた。来場者が、観戦だけでなく選手との対戦も楽しめるという施策は、esportsが持つフットワークの良さと噛み合った結果だろう。

また、大会に参加した選手同士が談笑し、意見を交換するといった姿も。彼らが笑顔を浮かべるのは、勝利した時だけではない。ゲームを通じた交流が豊かな経験を育むひとときが、会場のあらゆるところで見受けられた。

試合会場を一歩出れば、オフィシャルスポンサーの公式ゲーミングモニターや選手が身に付けているユニフォームなど、様々な展示が実施されていた。それぞれの代表が都道府県の名前を背負って戦うのはesportsでは珍しく、本大会ならではの醍醐味だろう。


こうして2競技が無事に終了し、トリを飾ったのが『eFootball ウイニングイレブン 2020』のチーム対抗戦だ。少年の部では、長崎チームと青森チームが激突。まずペースを掴んだのは青森チームで、あわやゴールというシュートを放った場面も。そしてゲーム内時間で35分経過したころ、青森チームが先制点を奪う。

後半戦に突入しても青森チームの勢いは止まらず、2点目、3点目と順調に得点を積み上げた。対する長崎チームも反撃の狼煙を上げるが、2点目を得たところで試合終了。3-2ともつれ込んだが、前半を制した青森チームが少年の部で優勝を飾った。

本大会の地元となる茨城県は2つの代表枠を有しており、『eFootball ウイニングイレブン 2020』オープンの部では、茨城第一チームと茨城第二チームが決勝戦でぶつかる形に。

本大会への出場を決める代表決定戦(4月13日に開催)の時は、茨城第一が勝利した。その借りを返すべく臨んだ茨城第二と、今回も譲らない意気込みを見せる茨城第一が、ゲーム画面越しに火花を散らす。

試合が始まると互いに激しくせめぎ合うが、まずは茨城第一が先取点を獲得し、順調な滑り出しを見せた。その後の攻撃を茨城第二が耐えるものの、後半戦開始直後に茨城第一が追加点。そしてゲーム内時間で59分が経過した時に、茨城第一が三度シュートを決め、3-0まで点差を広げた。

しかし、このままでは終われない茨城第二。試合再開直後の隙を突いて1点を返すと、その勢いを失わずに2点目、3点目を連取。一方的かと思われた試合が拮抗状態まで戻ると、選手の熱気が伝わった来場者からは歓声や拍手が相次ぐ。心地よい緊張と、一挙手一投足を見逃さすまいとする視線が、大ホールに遍く広がった。

その拮抗を打ち破るきっかけとなったのは、茨城第一のファウルによるPK。このチャンスを茨城第二がしっかりと決め、3-4と逆転に成功した。

追う側に回った茨城第一が猛攻をしかけるも、きわどいシュートをキーパーの右手1本で防ぐ好プレーも飛び出し、茨城第二は防御を崩さない。アディショナルタイムに突入し、同点を狙った茨城第一のシュートはキーパーを抜いたものの、惜しくもポストに阻まれてしまい、そのまま茨城第二が逃げ切って優勝。見事、雪辱を果たす形となった。

試合が終われば、勝利したチームは歓喜し、敗北した選手たちはうなだれ、そして互いの健闘を称えて握手を交わす。そんな彼らを称える拍手は、これまで様々な競技やスポーツで耳にしたものと同じだった。

閉会式では、入賞者にメダルが、そして選手たちに更なる拍手が贈られ、その締めくくりを彩った。なお、都道府県対抗の結果は、『eFootball ウイニングイレブン 2020』オープンの部の1・2フィニッシュや少年の部 第3位入賞が大きくポイントを稼ぎ、茨城県が初の都道県別1位を獲得。今回は開催地が優勝を飾ったが、次回があれば、茨城県が1位を堅守するのか新たな都道府県がその座を奪うのか、行く末を見守る新たな楽しみも味わえそうだ。

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