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青春の波が動き出す!「第1回全国高校eスポーツ選手権」決勝大会レポート

青春の波が動き出す!「第1回全国高校eスポーツ選手権」決勝大会レポート

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2019/4/18 (木) esports port 編集部

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2019年3月24日、千葉県の幕張メッセでは『League of Legends』の全国大会決勝戦が開かれていた。ビッグスクリーンと色とりどりの光線に彩られたステージの上で激しい火花を散らして競い合うのは、なんと高校生たち。

「第1回全国高校eスポーツ選手権」は、株式会社毎日新聞社が主催し、株式会社サードウェーブが共催となる、れっきとした高校生たちの公式大会である。本稿では決勝戦の模様をお伝えする。

大会では『Rocket League』と『League of Legends』の2タイトルを種目として採用。全国の高校生が、学業と並行させて練習を重ね、優勝を目指しぶつかりあった。

エントリーが開始されたのは2018年の9月。わずか半年にも満たない期間の中、経験の差や受験、周囲への理解といった様々な壁と格闘しながら、多くの高校がチームを作り上げていった。登録チームは、最終的に両タイトルを合わせて150を超えている。

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e-Sportと一言に俯瞰してみても、日本においてはプロシーンでさえ社会的な理解については厳しい印象を拭えない。ましてや、ただ遊んでいるかのようにも受け取られかねない活動内容を、高校という場の中で全国的に実施できたのには理由があった。

 最大で100校の部・同好会に対して、ゲーミングPCを3年間にわたり最大で5台、無償で貸し出すという「eスポーツ部発足支援プログラム」が、同大会にあわせて開催されていたのだ。

 このプログラムを受ける為には学校の承認や顧問の設置などが必要とされている。大会参加者である高校生たちが、公式的な活動を堂々と校内で行える心強い後ろ盾となったであろうことは疑うべくもない。

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予選はオンライン上で行われ、勝ち上がった上位のチームが決勝の場に直接対峙し、大きなプレッシャーの中で優勝を争う形となった。24日は大会エンディングを兼ねた『League of Legends』の最終戦。大会のイメージソングを手掛けたスリーピースロックバンドの「BURNOUT SYNDROMES」もゲストで登場し、本格プロシーンのような演出が踊った。

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決勝は、高校生にして現役プロゲーマーのFlaw選手を擁する東京学芸大附属国際中等教育学校の「ISS GAMING」と、ゲーム内最高ランクに位置するチャレンジャー到達経験のあるAkabuff選手が率いる岡山県共生高校の「eスポーツ部」の争いとなった。

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両軍ともにエースへ注目が集まる中、先手を取ったのは岡山共生。2試合先取ルールの為、第一試合をモノにした勢いに進むものと思われたが、徹底して慎重なプレイを貫いたISS GAMINGは小さなチャンスを確実に積み、撃破を重ねていった。岡山共生の奮闘も追いつかず、決勝は1:2でISS GAMINGの優勝として幕を閉じた。

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試合終了後のセレモニーでは、BURNOUT SYNDROMESのライブが開催され、ボーカルの熊谷氏がMCで選手達へメッセージを語る場面も。客席から見上げるステージで格闘する高校生選手達に対し「ステージの上で選手たちにはそう思えないかもしれないが、とにかく全員カッコよかった、輝いていた」と健闘をたたえた。

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大会後のインタビューでは、公式的な試合に臨む上で進んでいった部としてのあり方をAkabuff選手は「同好会から部へと承認されたことで、メンバーそれぞれが意識ある練習に取り組めるようになった」と語った。練習は校内で週3~4日集合して行われていたという。

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ISS GAMINGのFlaw選手は対照的に「大会参加が決まってから学校へ知らせた。部としての立ち上げはしていない(編集注:当時の時点で学内の部活動新設は認められていなかった)」とコメント。本大会は部活として活動していることが出場条件ではなかったため、第1回に向けて、全国の高校生たちが挑んでいった様々な壁の形が垣間見えるのではないだろうか。

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毎日新聞社という公的な説得力と、まだまだ理解を得難い風向きとの只中で「第1回全国高校eスポーツ選手権」の戦いは、高校生たちにとって単なるゲームだけの問題ではなかっただろう。むしろ、日本中100以上もの学校の中には周囲の理解を得るのに苦労したこともあったかもしれない。

短い準備期間、大きな実力差、選手やコーチといった関係性、それらの難しい問題に全ての参加者が果敢に挑んだからこそ、大会の無事完結という青春の結果を生み出した。全国の彼らこそ、先駆の波を動かした若獅子たちである。この挑戦の文化が忘れられなければ、第2回、3回と続いていく選手たちの誇りとして語り継がれていくに違いない。


エンディングセレモニーの中で「第2回」の内容が紹介された。『Rocket League』のエントリーを2019年4月22日開始とし、オンライン予選は8月開催を予定。『League of Legends』のオンライン予選は11月の予定となっているが、エントリー期間は未定となっている。

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