GGGP優勝をつかんだ選手とチームが決定!
2018.09.29
8月26日(日)、『機動戦士ガンダム』を題材とするゲームでは国内初となる賞金付きゲーム大会「GGGP(ガンダムゲームグランプリ)」(※1参照)が、千葉・幕張メッセで開催された。
「GGGP」第一回大会の競技種目は、株式会社バンダイナムコエンターテインメントの提供するiOS/Android用アプリゲーム『機動戦士ガンダム 即応戦線』(以下、『ガンソク』)、株式会社バンダイナムコアミューズメントの提供するアーケードゲーム『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト ON』(以下、『マキシブースト ON』)の2種目で、賞金総額は100万円となっている。
関東を中心に全国から1261名がエントリー、平均年齢22.8歳という若きゲームアスリートたちが集った「GGGP」。本稿では、当日の熱いバトルの模様をお届けする。
※1
主催:株式会社創通
特別協力:株式会社SANKYO
協賛:株式会社JTBコミュニケーションデザイン
当日の気温に負けないほど熱気あふれる会場
「GGGP」は、日本最大級のキャラクター&ホビーイベント「C3AFA TOKYO 2018」内で開催。競技種目となった2タイトルのプレイヤーだけでなく、他の展示ブースを見に来た方も観衆に加わり、会場は熱気にあふれていた。
会場を訪れた人をアムロ・レイのコスプレ姿の一之瀬雪乃さん(写真右)、シャア・アズナブルのコスプレ姿の瀬谷ひかるさん(写真左)が出迎え、大会に華を添えていた。
総合MCとしてコーリーさん(写真左)、「GGGP」応援団長としてTVアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の三日月・オーガス役の河西健吾さん(写真右)が出演。息の合った掛け合いで大会全体を盛り上げた。
普段通りのプレイをできるかが勝負を左右した『ガンソク』
『ガンソク』の舞台は、「機動戦士ガンダム」シリーズで描かれた“一年戦争”リアルタイムの戦略バトルが楽しめるスマートフォン向けアプリゲームで、プレイヤーは連邦軍、ジオン公国軍のいずれかの陣営を選び、最強の指揮官を目指して世界中のプレイヤーと戦っていくという内容だ。本大会は、7月に行われた『即応戦線』オンライントーナメントの成績優秀者4名と、事前の抽選によって選ばれた4名によって、お互いの知略を尽くした戦いが展開された。
『ガンソク』の大会には解説としてオオチヒロアキさん(『ガンソク』プロデューサー、写真中央)、大会進行&実況として大楽聡詞さん(『ガンソク』公式実況アナウンサー、写真右)が参加。試合の模様に加え、バトルをより深く楽しむためのポイントを解説していた。
勝利条件
1回戦~準決勝:1試合先取
決勝戦:2試合先取
※試合単位の引き分けについては、再戦とする。
賞金
優勝:10万円
今大会では、5名が連邦軍を、3名がジオン公国軍を選び、計8名の指揮官が優勝を目指して火花を散らした。いつもとは違い観衆の前でのプレイということもあり、いかに緊張によるプレイミスをせず、自身の戦術を展開できるかが勝負の決め手となった。決勝に勝ち残ったのは、「Sads第96小隊」兵団の黄色鳥Ver.清春選手と、「GUNS N’ ROSES」兵団のトンボ選手。決勝戦は奇しくも、ジオン公国軍プレイヤー同士の戦いとなった。
2本先取となる決勝戦第1戦目は、黄色鳥Ver.清春選手はザクI(ゲラート専用機)【範射】、トンボ選手はゾック【範射】と、戦場中央に中~遠距離攻撃ができるユニットを出し合うかたちでスタート。一進一退の攻防が続くが、画面中央付近で左右の拠点にダメージを与えたゾック【範射】が決め手となりトンボ選手が1本先取した。
第2戦目、序盤から最初はヒルドルブ【特射】、ザクI(ゲラート専用機)【範射】で、遠距離を差し合う展開に。互いにギャン【格闘】などで手薄な拠点を攻め合う中、黄色鳥Ver.清春選手はアッガイ【奇襲】に変えて投入した、黒い三連星でトンボ選手のゾック【範射】に応戦し撃破。この波に乗り、右上拠点の破壊に成功する。しかし、トンボ選手は攻撃のペースを崩さず、左右にバランスよく戦力を配置し、続けざまに左右の拠点を破壊。2連勝で優勝を決めた。
優勝したトンボ選手のコメント
「真ん中にヒルドルブ【特射】かゾック【範射】を置いて、グフ(先行量産型)【特格】やライデン専用高機動型ゲルググ【施専】で左右を攻めることを意識していました。優勝は狙ってはいたんですが、今日この会場に来てメンツを見て不安になって、もしかしたら一回戦負けもあるかなと思っていたんですけど、優勝できてうれしいです。
一緒に会場に来てくれた、同じ兵団の人にも感謝しています」
表彰式ではプレゼンターを務めた株式会社JTBコミュニケーションデザインの大塚雅樹常務取締役(写真左)より、優勝賞金10万円と、副賞のガンプラ(※2参照)、トロフィーがトンボ選手に贈呈された。
※2 副賞では思わぬサプライズも。『ガンソク』と『マキシブースト ON』の優勝者に「RG1/144 ガンダムベース限定 ユニコーンガンダム[ゴールドコーティング]」がプレゼントされた。
『機動戦士ガンダム 即応戦線』 準決勝・決勝リザルト
第一試合
黄色鳥Ver.清春 選手
―― 選手
第二試合
黒子 選手
トンボ 選手
黄色鳥Ver.清春 選手
トンボ 選手
ゲームを楽しめたことが勝利につながった『マキシブースト ON』
『マキシブースト ON』は、タッグを組む仲間との連携が勝負のカギを握る、2on2方式のチームバトルアクションゲームだ。大会は事前の抽選によって選ばれた64チームによって、目まぐるしく戦況が変化する激しいバトルが展開された。
なお、ブロック代表トーナメント、決勝トーナメントを通じて、実況解説は本シリーズの大会やイベントではお馴染みの店員Aさん(写真中央)、黒日さん(写真右)が担当。凄腕プレイヤーのテクニックや対戦の見どころを、わかりやすく伝えていた。
大会ルール
・2on2のシングルエリミネーション方式(チーム固定)
勝利条件
1回戦~準決勝:1試合先取
決勝戦:2試合先取
時間切れの場合は、対戦スコア4位がいるチームが敗退
歴戦の猛者たちが集った本大会。激戦の予選グループトーナメントを勝ち抜き、決勝トーナメントへとコマを進めたのは、以下の4チームだ。
Aブロック代表「GGGP2018優勝」チーム
ナスタン選手(使用機体:アッガイ) / レオシグ選手(使用機体:ゴトラタン)
Bブロック代表「毎日握手」チーム
ライカルjr選手(使用機体:リボーンズガンダム) / よっちゃん選手(使用機体:ストライクノワール)
Cブロック代表「就職しろ!にひ!」チーム
俊彰くん選手(使用機体:ガンダム・グシオンリベイクフルシティ) / なみへいboy選手(使用機体:リボーンズガンダム)
Dブロック代表「犬の散歩」チーム
れぷりか選手(使用機体:ラゴゥ) / とうま選手(使用機体:ブルーディスティニー1号機)
準決勝 第1試合
「GGGP2018優勝」チーム VS「毎日握手」チーム
リボーンズガンダムをはじめとする有力機体のいるチームを倒して勝ち上がってきた「GGGP2018優勝」チーム。各種動作の挙動をキャンセルする変則的な立ち回りで、相手チームを翻弄してきた。状況に応じて相手チームの機体のどちらを優先して落とすべきかの取捨選択といったゲームメイクにも優れていることも特徴だ。それに対し、射撃戦を得意とする「毎日握手」チームがどう立ち回るかがポイントとなった。
序盤はアッガイ対ストライクノワール、ゴトラタン対リボーンズガンダムという1対1の展開に。距離を取ろうとするストライクノワールだが、アッガイが逃がさず格闘攻撃を当てていく。一方、機動力に優れるリボーンズガンダムに有効打を与えられないとみるや、機をみてゴトラタンがストライクノワールに狙いを変更。2対1の状況を作ったことが功を奏し、お互いが呼応するようにEXバーストを仕掛け、ストライクノワールを先に撃破することに成功する。そのリードを終始保った「GGGP2018優勝」チームが決勝進出を決めた。
準決勝 第2試合
「就職しろ!にひ!」チーム VS「犬の散歩」チーム
「犬の散歩」チームは、地上での機動力と射撃性能に優れるラゴゥが地上からメイン射撃で攻撃し、ブルーディスティニー1号機が上空から連射性能の高いメイン射撃で挟み撃ちにする戦術を得意としている。対する「就職しろ!にひ!」チームは、コスト3000・2500の機体という現在主流の組み合わせ。オールマイティに立ち回れるリボーンズガンダムのサポートを受けつつ、ガンダム・グシオンリベイクフルシティが特殊格闘と特殊射撃を狙うというスタイルだ。
試合開始から好戦的な「犬の散歩」チーム。ブルーディスティニー1号機が「就職しろ!にひ!」チームの攻撃をシールドで耐えながら、ガンダム・グシオンリベイクフルシティを攻め立てる。それに対し、リボーンズガンダムは相手チームのスキを突いて応戦するも、ガンダム・グシオンリベイクフルシティと同じく、徐々に耐久値を減らしてしまう。「犬の散歩」チームはこのリードを活かして「就職しろ!にひ!」チームにプレッシャーをかけ、ブルーディスティニー1号機がEXバーストからの射撃でリボーンズガンダムを端に追いつめたところを、ラゴゥがメイン射撃を当てて勝利。「犬の散歩」チームが決勝戦へと駒を進めた。
決勝戦
「GGGP2018優勝」チーム VS「犬の散歩」チーム
第1戦目
コスト3000の機体がいないという、過去の大会でもあまり例のない対戦カードとなった決勝戦。準決勝と同様に「GGGP2018優勝」チームが前に出て自分のペースに持ち込み、ラゴゥ、ブルーディスティニー1号機を立て続けに撃破。アッガイがシールドで防御したところにラゴゥが格闘を当てるなど、「犬の散歩」チームも善戦するが、大きく流れを変えるには至らない。最後はアッガイとゴトラタンが立て続けにEXバーストを発動し、ブルーディスティニー1号機を攻め立てて撃破!1本先取する。
第2戦目
第2戦目も、アッガイとラゴゥ、ゴトラタンとブルーディスティニー1号機という1対1の状況で試合が進行。「GGGP2018優勝」チームにペースを握られまいと、ラゴゥがメイン射撃だけでなく、時折格闘も織り交ぜてアッガイに対抗するが、序盤で手痛い反撃を受けてしまう。機をみて2対1の状況に持ち込み、「犬の散歩」チームの機体を撃破していった「GGGP2018優勝」チームが第2戦目も勝利。テクニックに裏打ちされたスピード感あふれる動きで、「犬の散歩」チームに的を絞らせなかったレオシグ選手、ナスタン選手が2本連取でチャンピオンとなった。
ナスタン選手コメント
「最初は全然勝てる気がしなくて、途中で、2人で楽しもうということになったんです。楽しんでやろうとなった結果、頑張ってここまでこられました。優勝できて本当にうれしいです」
レオシグ選手コメント
「ゲームを楽しみながらここまでこられたのは、本当にうれしいです。相方のナスタン選手に感謝です。ありがとうございました」
優勝した「GGGP2018優勝」チームには、優勝賞金50万円と、副賞のガンプラ(※3参照)、トロフィーが贈呈された。『即応戦線』に引き続きプレゼンターを務めた大塚常務取締役は「ゲームを楽しめたという言葉は、まさにアスリートですね。右手の動きと左手の動きが、音楽を奏でるようにしながらも、画面には集中している。e-sportsは進化しているなと感じました。負けた方も、アスリートと同じように鍛錬を積み、もっとうまくなってください」と本大会を振り返った。
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト ON』
予選グループトーナメント 上位リザルト
グループA
第一試合
SHO∞選手(リボーンズガンダム)
れい選手(ストライクノワール)
のりのり。選手(ガンダムAGE-2ダークハウンド)
ちゃんるい選手(リボーンズガンダム)
第二試合
ガスタン選手(アッガイ)
レオシグ選手(ゴトラタン)
絶好調選手(ゲドラフ)
Mac選手(リボーンズガンダム)
のりのり。選手(ガンダムAGE-2ダークハウンド)
ちゃんるい選手(リボーンズガンダム)
ガスタン選手(アッガイ)
レオシグ選手(ゴトラタン)
グループB
第一試合
はりー選手(ガンダム試作3号機ステイメン)
ねこ選手(ガンダムDX)
P君[本物]選手(フルアーマー・ユニコーンガンダム)
ゆの[本物]選手(ガンダムスローネドライ)
第二試合
星唄選手(シャア専用ゲルググ)
レギオン選手(∀ガンダム)
ライカルjr選手(リボーンズガンダム)
よっちゃん選手(ストライクノワール)
P君[本物]選手(フルアーマー・ユニコーンガンダム)
ゆの[本物]選手(ガンダムスローネドライ)
ライカルjr選手(リボーンズガンダム)
よっちゃん選手(ストライクノワール)
グループC
第一試合
エッッッッッッッッモ選手(フォビドゥンガンダム)
Rukasu1226選手(ウイングガンダムゼロ)
俊彰くん選手(ガンダム・グシオンリベイクフルシティ)
なみへいboy選手(リボーンズガンダム)
第二試合
ヒラー選手(ガンダムエピオン)
あざらしニキ選手(G-アルケイン[フルドレス])
しゅり選手(ジオング)
練馬戦車選手(ヒルドルブ)
俊彰くん選手(ガンダム・グシオンリベイクフルシティ)
なみへいboy選手(リボーンズガンダム)
しゅり選手(ジオング)
練馬戦車選手(ヒルドルブ)
グループD
第一試合
井上選手(キュベレイ)
村もん選手(ガンダム・バエル)
聖策選手(Ξ[クスィー]ガンダム)
コスモの良心選手(ガンダムAGE-2 ダークハウンド)
第二試合
便所の妖精選手(ゴールドスモー)
天羽々斬・二郎選手(G-セルフ[パーフェクトパック])
れぷりか選手(ラゴゥ)
とうま(ブルーディスティニー1号機)
井上選手(キュベレイ)
村もん選手(ガンダム・バエル)
れぷりか選手(ラゴゥ)
とうま(ブルーディスティニー1号機)
◆決勝トーナメント リザルト
第一試合
ガスタン選手(アッガイ)
レオシグ選手(ゴトラタン)
ライカルjr選手(リボーンズガンダム)
よっちゃん選手(ストライクノワール)
第二試合
俊彰くん選手(ガンダム・グシオンリベイクフルシティ)
なみへいboy選手(リボーンズガンダム)
れぷりか選手(ラゴゥ)
とうま(ブルーディスティニー1号機)
ガスタン選手(アッガイ)
レオシグ選手(ゴトラタン)
れぷりか選手(ラゴゥ)
とうま(ブルーディスティニー1号機)
大会を終えての出演者たちのコメント
店員Aさん
「どの試合も面白かった。優勝したチームも準優勝したチームもセオリーを壊していくかたちでしたが、試合内容に華がありました。リスペクトしてマネをするのもいいし、打ち破るぞ! と対策を立ててもいい。皆さんこれからも、頑張ってください!」
黒日さん
「『GGGP2018優勝』チームは、ブロック代表トーナメントでは、すごく控えめな戦い方をしていました。でも、決勝トーナメントではめちゃくちゃ攻めていて、自分はそれに感動しました。能ある鷹は爪を隠す、みたいな感じでしたね。みなさんも、あの動きをマネしていきましょう!」
河西GGGP応援団長
「『マキシブースト ON』は、年内に新シリーズが稼働するかと思いますので、そちらも遊んでいただいて、次の大会では新たな機体を引っ提げて、これからもこのシリーズを楽しんでいただければと思います」
国内初の賞金付きガンダムゲーム大会となった「GGGP」は、大盛況のうちに幕を閉じた。大塚常務取締役が語ったように、数多のスポーツ競技と同じく、プレイヤー同士が切磋琢磨することで、よりハイレベルな戦いが期待できる。そしてそれは、さらなるエンターテインメント性を生み出すこととなり、新たなファンの拡大にもつながることだろう。今後のガンダムゲーム大会、そしてe-sportsの未来に期待したい!
なお、当日の熱戦の模様は、期間限定でアーカイブ配信でご覧いただけます。