esports port 編集部が選ぶ「対戦格闘」ゲーム5選

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esports port 編集部が選ぶ「対戦格闘」ゲーム5選

2019.02.14

esports port 編集部が選ぶ「対戦格闘」ゲーム5選

ハードコアゲーマーはもちろんのこと、ゲーマーでない方にも認知され始めたesportsシーンは、今年も多くの発展が望まれる分野になるだろう。
本稿では「MOBA」ゲームに引き続き、競技的ゲームジャンルの中でも「今熱いタイトル」を複数本挙げながら、esportsの現在地を紹介していく。

 

今回焦点を当てるのは、競技としての人気が高い「対戦格闘」ゲームだ。1対1の真剣勝負が味わえる格闘ゲームには、前回紹介した「MOBA」とはまた違った楽しみとやり込みが存在する。
平成時代初頭の代表的アーケードゲーム『ストリートファイター』シリーズを始め、「対戦格闘ゲーム」はジャンルとして古くから存在する。
その歴史は長く、この記事ではすべてを語り尽くすことはできないため、今回は多数ある作品の中から現行における代表的な作品を5つ紹介していこう。

 


 

■『ストリートファイターV アーケードエディション』(PS4 /Steam)

 

昨年で30周年を迎えたカプコンの人気格闘ゲームシリーズ『ストリートファイター』。
その最新作である『ストリートファイターV』は、2018年1月に新要素を多数追加した「アーケードエディション」へとアップデートされた。

 

 

今作では『ストリートファイターIV』からシステムを一新。状況の仕切り直しを図ったり、固有の専用技を発動できるVシステム(Vスキル / Vリバーサル / Vトリガー)をはじめ、コンボを繰り出す際の先行入力に余裕があったり、必殺技コマンドが従来のシリーズから変更されているキャラクターがいるなど、新規ユーザーにも比較的触りやすくなっている。

 

キャラクターは現在35人が参戦しており、アーケードエディションになって各々が持つVトリガーも2つに増えた。
これにより、一人のキャラクターにも複数の戦略が生まれ、対戦の奥深さが増している。追加キャラクターはシーズンパスでまとめて購入できるほか、ゲーム内通貨で1人ずつ購入することも可能だ。
また、PS4とPCでの異なるプラットフォーム同士での対戦(クロスプレイ)にも対応しており、マルチプレイの人口は非常に多い。

 

そんな今作だが、2019年ではどのようなシーズンが展開されていくのだろうか。過去キャラクターの復活か、はたまた新規キャラクターが登場するのか……そして2月に開かれる「EVO JAPAN 2019」、年内開催予定の「EVO 2019」、カプコン「ストリートファイターリーグ powered by RAGE」など、esportsとしての側面でも気になるところが多い。続報に期待しよう。

 

ストリートファイターV アーケードエディション公式サイト:http://www.capcom.co.jp/sfv/
カプコン「ストリートファイターリーグ powered by RAGE」公式サイト:https://streetfighterleague.capcom-s.com/

 

©CAPCOM U.S.A., INC. 2016, 2018 ALL RIGHTS RESERVED.

 

 

■『鉄拳7』(PS4 / Xbox One / Steam

 

バンダイナムコエンターテインメントが誇る格闘ゲームの一つである『鉄拳』シリーズ。
その最新作である『鉄拳7』は現在、『SEASON2』へ移行し、新要素『ウォールバウンド』を導入。有料コンテンツでは、続々と新規参戦キャラクターが登場し、『鉄拳7』は新たな局面を迎えている。

 

 

鉄拳シリーズは攻撃ボタンを両手両足それぞれに割り当てており、直感的な操作ができるようになっている。空中コンボを決めるのはまさに快感。
シリーズ後期の作品から搭載されている「レイジシステム」(体力が一定量減少するとキャラクターが強化される)には、「レイジアーツ」と「レイジドライブ」という2つの専用必殺技が今作から追加された。

 

三島平八や三島一八、風間仁やシャオユウといったシリーズ人気キャラクターは続投しつつ、ラッキークロエやギガース、ジョシーなど新キャラも多数参戦している。
また、今作ではゲストキャラクターとして『ストリートファイター』シリーズから豪鬼が参戦。有料DLCでは、『THE KING OF FIGHTERS』や『餓狼伝説』シリーズからギース・ハワード、『FINAL FANTASY XV』からノクティス・ルシス・チェラムが参戦し、ゲーム作品の枠を越えた戦いが実現した。

 

そしてSEASON2では、有料DLCで海外で大人気のドラマシリーズ『ウォーキング・デッド』からニーガンが参戦予定となっている。海外ドラマからのゲスト参戦は、発表の際に多くのユーザーや海外ドラマファンを驚かせた。

 

esportsとしても、その人気から国内外で多くの大会やイベントが行われており、「鉄拳ワールドツアー2018」という約1年を通した公式リーグが開催されていた。今年も「鉄拳ワールドツアー2019」として開催が決定しており、世界中で熱き戦いが繰り広げられることは間違いないだろう。

 

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■『ソウルキャリバーVI』(PS4 / Xbox One / Steam

 

相手との間合いを読みつつ剣を振る、武器格闘アクションとして長い歴史を持つ『ソウルキャリバー』シリーズ最新作の『ソウルキャリバーVI』は、これから対戦格闘ゲームを始めようと思っている方にもおすすめできる作品だ。

 

 

横斬り、縦斬り、8WAY-RUN(縦斬りを横移動でかわす)の相関関係になっており、それぞれの行動に長所と短所が存在していることため、「今、自分がどの行動をすべきなのか」を選択していくジャンケン的な楽しみを分かりやすく味わえる。
また、今作では新システムとして「リバーサルエッジ」を搭載。相手の攻撃をすべて捌いた上で攻撃を繰り出すことができるシステムだ。これにより試合が一方的な状況だったとしても、攻撃の合間にリバーサルエッジを挟むことで仕切り直しを図ることができる。

 

日本刀や短剣、棍や大剣、ヌンチャクやレイピアなど、各キャラクターが持つ武器は非常にバリエーション豊か。お互いが得意な間合いへと持ち込もうとせめぎ合い、武器を交える姿は観ているだけでも格好良さを堪能できるし、実際にプレイしてみても快適な手触りを楽しめる。

 

 

ゲストキャラクターとして『ウィッチャー3 ワイルドハント』のゲラルトが参戦し、有料DLCでは『NieR:Automata』より2Bも参戦している。それぞれの作品のファンにもぜひおすすめしたい。ストーリーモードはもちろんのこと、クリエイションモードで自分のオリジナルキャラクターを作成して対戦することもできる。対戦モードのみならず、様々な角度から武器格闘アクションを味わえるのも今作の良いところだ。

2月開催の「EVO JAPAN 2019」ではメインタイトルとして選ばれており、大会では多くの戦士たちの戦いが見られることだろう。

 

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■『GUILTY GEAR Xrd REV 2』(PS4 / Steam

 

ARC SYSTEM WORKSの看板タイトルの一つである『GUILTY GEAR Xrd REV 2』。昨年開催された「EVO 2018」においてもメインタイトルとして選出され、数多くのプレイヤーが鎬を削った。

 

 

格闘ゲームの中でもいわゆる「コンボゲー」と位置づけられるタイトルで、攻撃がどんどん続いていく爽快感はとても気持ちが良く、そのルックスも非常にクオリティが高い。
というのも、まるでアニメから飛び出したかのような3Dモデルを2D的に動かしていて、強力な必殺技を放つ際や特定状況におけるカメラワークの演出がかなりダイナミックなのだ。そのため、プレイをしている側はもちろんのこと、試合を観ている側としても分かりやすく盛り上がることができる。

 

そうした「格好良さ」をとことん追求している今作は、登場する各キャラクターのコンセプトがはっきりしている。それぞれが非常に個性的で、剣や日本刀を得物とするキャラもいれば、船の錨を振り回したりビリヤードのキュー(!)を扱うキャラもいる。
また、格闘ゲームでありながら「格闘ゲームらしさ」を取り払ったストーリーモードは、腕前に自信がないユーザーであっても『ギルティギア』の世界をじっくり楽しむことができる。このシリーズを遊びその魅力に触れた方には、ぜひ見てもらいたい仕上がりだ。
『ギルティギア』シリーズは、その人気から国内外問わず多くのユーザーとファンがおり、頻繁に大会が開かれている格闘ゲームの一つである。昨年からARC SYSTEM WORKSが主催するイベント「ARCREVO WORLD TOUR」が開催されており、今作を含めた3タイトルがメイン競技として選ばれた大会が世界各地で開かれる予定だ。

なお、今作はSteamでも販売されているが、『GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-』を購入後に『GUILTY GEAR Xrd REV 2 Upgrade』を別途インストールすることで『Xrd REV 2』にアップグレードされる。

 

 

 

■『DRAGON BALL FIGHTERZ』(PS4 / Xbox One / Switch)

 

全世界で大人気の作品「ドラゴンボール」を題材に、バンダイナムコエンターテインメントとARC SYSTEM WORKSが開発した2D対戦格闘ゲームである『DRAGON BALL FIGHTERZ』。

 

 

総勢34人(※DLCキャラクターを含む ※2019年2月現在)のキャラクターの中から3人を選びチーム戦を繰り広げる今作は、『ギルティギア』シリーズで培われた技術であろう「アニメがそのまま動いているようなグラフィック」をはじめ、キャラクターのモーションや原作再現的な演出など、細かな部分から開発スタッフの愛を感じることができる。

 

ゲーム内容においても、瞬間移動や気弾の撃ち合い、舞空術を利用した高速ダッシュなど「ドラゴンボール」らしさを損なうことなく、その世界観を巧みに対戦格闘ゲームへと落とし込んでいる。シンプルな操作性を追求しており、コマンドの簡略化や一つのボタンを連打することで繋がるお手軽なコンボシステムを実装しているので、格闘ゲームユーザーはもちろんのこと、あまり格闘ゲームを遊んでこなかった「ドラゴンボール」ファンであっても楽しめるだろう。

 

各キャラクターの組み合わせを探って自分なりの強さを見つけていく遊び方もあれば、原作で叶わなかった組み合わせを味わう遊び方もあるので、様々なチームを試してみて欲しい。ストーリーモードはオリジナルのシナリオを体験しつつ対戦のコツを学べる内容になっているので、まずはそこから遊んでみるのも一つの手だ。

 

 大会としては昨年の「EVO 2018」でメインタイトルとして選ばれたほか、公式リーグとして「DRAGON BALL FIGHTERZ World Tour」が開催され、そのリーグの最終戦が1月26日、27日の両日にて行われた「RED BULL FINAL SUMMONING」となる。World Tourは2年目も開催されるそうなので、世界のZ戦士たちが繰り広げる激闘をぜひその目で見届けよう。

 

 ©バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

 


今回紹介したのは対戦格闘ゲームの中でもほんの一部に過ぎない。『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』や『THE KING OF FIGHTERS XIV』、『ミリオンアーサー アルカナブラッド』や『INJUSTICE 2』など、ほかにも多くの作品が格闘ゲームファンの間で親しまれている。

 

そして、厳密には対戦格闘ゲームという括りではないのだが、対戦アクションゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズが大会競技として選ばれることも多い。
昨年に引き続き、格闘ゲームの大会やイベントは2019年も多く開催されていくことだろう。まずは「EVO JAPAN 2019」をチェックして、格闘ゲームが生み出す熱気や勝負の楽しさを感じて欲しい。今回紹介した作品を含む5タイトルがメイン競技として選ばれているので、どのような試合が行われているのかをチェックするには非常に良いタイミングだろう。

 

試合を観て1対1の真剣勝負を味わってみたくなったら、今回紹介したタイトルの中から、あるいは元々自分が気になっていたタイトルからでも実際に遊んでみることをおすすめする。

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