対戦アーケードゲームの全国イベント「闘神祭2018-19」が開催―稼働間もない『ストリートファイターV タイプアーケード』の初の大会も実施
2019.04.05
3月23~24日、東京・有明の東京ビックサイト TFTホールにおいてタイトー主催のアーケードゲーム日本一を決める対戦イベント「闘神祭2018-19 CHAMPION CARNIVAL」が開催された。本イベントは対戦イベントとしては4度目となり、格闘ゲーム以外にもレースゲーム、チームバトルアクションが選出タイトルに入るなどバラエティに富んだ内容となっているのが特徴だ。また、全イベントはシングルイリミネーション、つまり敗者復活のない一発勝負となっていて、常時緊張感に満ちた試合が展開された。
『闘神祭2018-19』では2018年9月~2019年3月まで予選イベントがゲームセンターで開催されたメインイベント“Champion Cup”6タイトルと、いわゆるサイドトーナメントとなる“1Day Match Carnival”8タイトルで実施された。
●Champion Cup
・『BLAZBLUE CENTRALFICTION』(アークシステムワークス)
・『GUILTY GEAR Xrd REV 2』(アークシステムワークス)
・『THE KING OF FIGHTERS XIV Arcade Ver.』(SNK)
・『ディシディアファイナルファンタジー』(スクウェア・エニックス/コーエーテクモゲームス)
・『ミリオンアーサー アルカナブラッド』(スクウェア・エニックス/Team Arcana)
・『鉄拳7 FATED RETRIBUTION ROUND 2』(バンダイナムコアミューズメント/バンダイナムコスタジオ)※
※予選は『鉄拳7 FATED RETRIBUTION』で実施
●1Day Match Carnival
・『湾岸ミッドナイトマキシマムチューン6』(バンダイナムコアミューズメント)
・『頭文字D ARCADE STAGE Zero』(セガ・インタラクティブ)
・『ドラゴンボール ゼンカイバトル』(バンダイナムコアミューズメント)
・『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2』(バンダイナムコアミューズメント)
・『SNK ヒロインズ Tag Team Frengy AC』(SNK)
・『FIGHTING EX LAYER』(アリカ)
・『ウルトラストリートファイターIV』(カプコン)
・『ストリートファイターV タイプアーケード』(カプコン)
白熱した勝負のうち数タイトルをダイジェストで紹介
●『鉄拳7 FATED RETRIBUTION ROUND 2』
ルールは3on3の各1回戦勝負(3本先取)。決勝にコマを進めたのは『鉄拳7』の全世界規模大会・「TEKKEN WORLD TOUR SEASON 2018」で優勝した伝説のパンダ使い・RANGCHUと日本のプレイヤー(チクリン・ノロマ)との混成チームとなった九州地区代表・キムチカステラ(写真右)と、当日予選を勝ち抜いたノビ・タケ・ユウを擁するプロチーム・Team YAMASA(写真左)。
キムチカステラはチクリンがカタリーナを選択し、タケ(一美)・ユウ(フェン)を撃破。後がないノビ(スティーブ)は自分の得意ステージであるジャングルを選択するも、ここはカタリーナにも有利なステージ。結果はノビがチクリンを下すもノロマのJACK-7に惜しくも敗退し、キムチカステラが優勝した。
『鉄拳7 FATED RETRIBUTION ROUND 2』では5月の「ジュリア・チャン」実装と同時にプレイスタイルチャートや総合力の数値化・視覚化を実装予定。家庭用とは違う対戦の楽しみ方を提供する。
●『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2』
ルールは2on2チーム戦・時間無制限の2本先取。決勝に進出したのはラジカル(シナンジュ)とあじま(ケルディムガンダム)の適当メインバズーカ(写真右)と、ぱん(トールギスIII)とちゃんるい(レジェンドガンダム)のちゃんジム(写真左)。
一回戦目はレジェンドがケルディムを追い詰めるも、シナンジュのレーザーがトールギスIIIを撃破して決着。2回戦目は遮蔽物の多い戦場が舞台となり、レジェンドガンダムがケルディムを下して勝負は最終ラウンドへ。
最終ラウンドはアンジュレーションのある郊外が戦場となり、いずれもコスト3000を削って、レジェンドかシナンジュを失うと勝負が決する状況へ。最後はちゃんるいのレジェンドがシナンジュを格闘攻撃で下し、ちゃんジムが優勝した。
●『ストリートファイターV タイプアーケード』
本作は稼働開始前(本作稼働は3月14日)の段階で大会実施することが発表されたため、抽選による事前登録制で64人の参加者が決定した。
予選会は別会場で行われ、64人が4名まで絞り込まれた
準決勝に残ったのはダイゾウ(ザンギエフ)、NISHIKIN(ブランカ)、どらもん(かりん)、ナリ君(いぶき)。
準決勝1戦目はダイゾウ対NISHIKIN。NISHIKINのブランカはフェイントを交えた多彩な攻めでダイゾウのザンギエフを苦しめた。NISHIKINが1ラウンドを獲得し、2ラウンド目はVトリガーを使ってブランカをあと一歩のところまで削るが、噛みつきの連打の前に倒れてNISHIKINが勝利。
準決勝2戦目はどらもん対ナリ君。ナリ君のいぶきは連続攻撃でためたVトリガーの風魔手裏剣でコンボをさらに伸ばしていくスタイル。
しかし、1ラウンド目はどらもんのかりんの猛攻の前に倒れる。2ラウンド目はかりんのVトリガー発動時にコンボを決めていぶきが勝利。
最終ラウンドはいぶきの猛攻によってかりんがスタン。そこを危なげなくコンボを決めていぶきの勝利が決定した。
決勝戦はNISHIKIN(写真右)対ナリ君(写真左)の対戦に。1ラウンド目はブランカのVトリガー、ライトニングビーストを交えた猛攻に守りを揺さぶらせてブランカが勝利。
2ラウンド目はいぶきが猛攻し、ブランカをスタンさせてから確定コンボを入れていぶきが勝利した。
最終ラウンドはいぶきの投げからのコンボが2連続で決まってブランカが再度スタン。そこを攻め込みナリ君が優勝した。
カプコン・綾野プロデューサーより賞状とメダルの授与。アーケード向けの専用称号も授与された。綾野氏はe-Sportsの今後の発展に寄与すべく、アーケード版はもちろん、家庭用版での大会を実施していきたいとコメントした。
協賛各社によるブース展示をチェック
タイトーが輸入発売するアーケードアップライト筐体型ゲーム機『ARCADE1UP』6機種も出展。
ハムスターは『アーケードアーカイブス』『アケアカNEOGEO』シリーズ全タイトルをHORIのモニターとアーケードスティックで試遊出展。同社の濱田社長とアケアカ芸人・フジタによる対戦生放送も行われた。ちなみに対戦相手はSNK『KOFXIV』ディレクターの渡邉勇仁氏。
HORIは新型アーケードスティック(PS4用)を参考出展。同社のラインナップとしては「刃」と「RAP HAYABUSA」の中間のポジションとなる、とのこと。
アークシステムワークスは7月25日発売予定のPS4/スイッチ/Steam用『キルラキル ザ・ゲーム -異布-』とスイッチ用『GUILTY GEAR 20th ANNIVERSARY PACK』そして、4月下旬稼働予定のアーケード版『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』を出展。ナオトやセト、クマ、そしてはあとでの対戦が楽しめた。家庭用のバージョンアップは5月に予定されている。
会場ホワイエではレースゲーム『頭文字D ARCADE STAGE Zero』『湾岸ミッドナイトマキシマムチューン6』の大会が日替わりで開催された。
チーム戦によるコミュニティの活性化や地域色、また家庭用での大会とは違うキャラクターのめぐりあわせが見られた「闘神祭」。日本に残るアーケードプレイヤーの熱量が感じられたイベントだった。
次回開催も決定。熱い戦いはまだ続く!