『太鼓の達人』『パズドラ』『モンスト』「東京eスポーツフェスタ」の会場に各競技種目から強豪プレイヤーが集結!
2020.01.22
※【お詫び】2/12(水)優勝者名に誤植がございました。訂正してお詫びいたします。
2020年1月11日(土)、12日(日)に開催された東京eスポーツフェスタ。このイベントは国内外で流行の兆しを見せている、スマートフォンやテレビゲームを競技種目とした“eスポーツ”の興隆を目指し、東京都と各eスポーツ関連団体とによる実行委員会が主催したもの。11日には小池百合子知事も来場し、賑わいを見せた本イベント。ここでは『太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!』の“小学生ドンカツ王決定戦”を中心にお届けする。
『太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!』では、日本全国から集った小学生たちがハイレベルな対戦を繰り広げる
『太鼓の達人 Nintendo Switchば~じょん!』“小学生ドンカツ王決定戦”は、北は北海道から南は九州までの日本全国の子供達が集った大会だ。
参加できるのは小学生以下としており、主催のJTBの提供によってAからCまでの各グループ優勝者とその家族が、日本とハワイの文化交流を目的に行われる「第26回ホノルルフェスティバル」への切符を手に入れられる点も見どころとなる。
昨年1月に開催された「小学生フリフリ王決定戦」からルールがいくつか変更となっており、今回はHORIから提供された新品の専用コントローラー「太鼓とバチ」を用いた「小学生ドンカツ王決定戦」となっている。
【11日 東京予選大会】
「小学生ドンカツ王決定戦」は、昨年の10月から全国のテレビ局イベントや家電量販店、eスポーツフェスティバルなど様々な場所で地区予選大会が開催されてきており、11日には東京eスポーツフェスタ内で東京予選大会が開催された。
メインステージでは、太鼓の達人ドンだー世界一決定戦2016で世界一に輝いたドンだーよすが選手のスーパープレイも披露され、MCの霜降り明星をはじめとして、観客もまさに「eスポーツ」を目の当たりにした。
太鼓の達人競技エリアでは、小学生プレイヤーによる熾烈な対戦が開催されていた。
それを見守る保護者のまなざしも真剣そのものであった。
強豪プレイヤーひしめく東京予選を勝ち抜いたのは、「たっつん!」選手。
翌日の決勝大会へ東京代表として選出されると同時に、東京eスポーツフェスタ太鼓の達人競技での優勝者として表彰されることが決定した。
【12日 決勝大会】
全国の地区予選大会の優勝者と、当日予選がから選出された計18名の選手が集う決勝大会。
今回の決勝大会では、選手それぞれが得意な楽曲で戦える“持ち曲”制が採用された。
この持ち曲制は、事前に指定された楽曲から選手たち自ら選んだ楽曲をひとつずつ選んで対戦でき、自分と対戦相手が選んだ2曲を1pと2p立ち位置を入れ替えてプレイして、合計点での勝敗を争うというもの。一度選択した楽曲は勝ち上がると使用できなくなってしまうため、自分がやりこんだ曲をどのタイミングで使用するかという駆け引きも大きな見どころとなり、さらにシード権を獲得した選手はできなかった選手より優位にトーナメントを進めることができる。
当日決勝大会の前には、各トーナメントグループのシード権を争うスコアアタックが実施され、「情熱大陸」の難易度“むずかしい“を用いてその上位6名を決定した。その順位は以下の写真を参照して欲しい。
この時点から非常にレベルの高い戦いが繰り広げられており、もはやフルコンボは当たり前。加点方式が「真打」で行われた本大会では、タイミングよく譜面を打ち込み「良」「可」を獲得したスコアによって勝敗が争われた。
そして会場をメインステージに移し、いよいよ決勝大会に。選手の家族たちがビデオカメラを片手に応援する姿や、観客に配布されたスティックバルーンを画面に合わせて振る姿など、会場全体を巻き込んで盛り上がる様子が見られた。
グループAの1回戦はかぶとむし選手対ダルマ選手の対戦となった。対戦前に握手で始まり、ふしぶしにスポーツマンシップも垣間見られる。1曲目の「エンジェルドリーム」はダルマ選手の選択で、全体のリズムだけでなく後ろで流れているカラオケもよく聴いて叩かなければならない難曲だ。
これを持ち曲として選んだ訳ではないかぶとむし選手が制して有意な状況に持ち込むと、続いてはそんなかぶとむし選手の持ち曲「R.Y.U.S.E.I.」の演奏に。しかし今度はダルマ選手がこれを制して見せると、トーナメント1回戦からスコアの合計を見るまでわからない、白熱した試合となった。
グループBの1回戦の第2試合には、本大会の紅一点となった、りな選手が登場した。対戦相手はりょうた選手だったが、1曲目の「Silent Jealousy」で1P側と2P側の画面を間違えて叩いてしまったようで、あえなく敗退という悔しい結果に。
決勝という大きな舞台だということで、選手たちにも緊張が見られていた。やはりそんな状況でも、普段通り以上のプレイを見せてくれる選手こそが勝負の世界で勝ち上がっていくということなのだろう。
グループCの1回戦第1試合は、前日の東京予選大会の準決勝戦でぶつかった、もっぺ選手とたっつん選手が再び激突。選んだ楽曲はふたりとも「エンジェルドリーム」ということで、特に熱い対戦カードとなった。
1戦目は一打か二打くらいの得点差でもっぺ選手が勝利。2戦目も同じ曲での対戦となるが、お互いところどころでコンボが途切れてしまう一幕も。
そんな選手たちの緊張感が観客にも伝わって来るかのような勝負は、もっぺ選手の勝利という結果に。しかし2戦目でたっつん選手はさらに点差を縮めていたので、もっぺ選手は薄氷を踏むような想いだったことだろう。
いよいよシード選手たちが登場する第2回戦は、Aブロックのゆうま選手対かぶとむし選手の試合から波乱の展開となった。なんとシード権を獲得していたゆうま選手を、かぶとむし選手が見事なバチ捌きで下して見せたのだ。
1曲目はゆうま選手が選んだ「アローラ」で勝利も掴んだが、かぶとむし選手との差はほんの僅かなもの。全力で臨まなければ簡単にひっくり返されてしまう状況のため、ゆうま選手は張り詰めたような様子を見せていた。
対するかぶとむし選手は1回戦の勝利から勢いづいており、集中力が途切れぬまま自身が選んだ2曲目「エンジェルドリーム」の演奏へ。この曲の終盤にゆうま選手がミスを重ねてしまったため、先述した通りかぶとむし選手が決勝へと駒を進めたのだ。
グループBの2回戦第2試合の対戦カードは、試合前にお互い勝利への意気込みを見せてくれたりょうた選手とはるたろう選手が激突。各グループ第2試合から難易度“鬼”の楽曲が解禁となっており、ここではお互いが選んだ「スプラトゥーン2 メドレー」で対戦することに。
対戦結果ははるたろう選手の勝利となったが、りょうた選手もこの大会の場で自己ベストを更新したと話しており、また出場した際にはさらに強くなった姿を見せてくれることだろう。
グループCでは先程たっつん選手を下したもっぺ選手が、シード権を獲得して体力と持ち曲を温存していた、しろ選手に惜敗。しろ選手は「決勝もこの調子で」と、この勝利に驕らず次を見据えている姿を会場に見せつけてくれた。
残るCグループ第2試合でぶんちゃん選手が勝利すると、遂に各グループで決勝を戦う選手が出揃うことに。
Aグループ決勝はかぶとむし選手となーつつ選手が、お互いに持ち曲として「夏祭り」を選んだ大一番しかし1曲目の演奏でかぶとむし選手が序盤からミスを連続して出してしまうという、あまりにも悔しい展開が起きた。
対戦後のコメントで1P側と2P側の画面を間違えて見ていたことを明かしており、観客の側も決勝という舞台の怖さを嫌でも実感してしまったことだろう。それでも最後まで諦めず、2曲目を戦ったかぶとむし選手。点差は先程と打って変わってそこまで開いておらず、最後に一矢報いてくれた。
続いてグループB決勝のようた選手対はるたろう選手の対決では、お互い「Silent Jealousy」を選出。この曲は激しいメロディに呼応するかのような譜面が特徴となっており、それを2曲つづけ続けてということで体力勝負な側面が強い。
1曲目の終盤からお互いキツそうな表情を見せていましたが、600以上のコンボを繋いだまま得点とコンボ数が隠されるという熱い試合が展開。その結果グループBは ようた選手が優勝を決めた。しかし合計点数を見てみるとはるたろう選手も必死に食らいついており、どちらが勝ってもおかしくない名勝負だったと言えるだろう。
本大会の最後の対戦カードとなったグループC決勝、しろ選手対ぶんちゃん選手。互いの選曲はしろ選手が「夏祭り」、ぶんちゃん選手が「エンジェルドリーム」となった。
1曲目はしろ選手のコンボが途切れてしまう一幕があったものの、それを感じさせないプレイでおよそ5000点差につけるぶんちゃん選手。2曲目もそんな互角の勝負を繰り広げており、譜面を叩く精度で徐々にその差を縮めていく。表示が隠されたスコアが発表され、結果を見てみると、まさかの引き分けと言う事態に。
非常に珍しい引き分けと言う結果に、解説も思わずうなりを上げ、会場からは「わぁー」という大きなどよめきが上がった。2曲目の得点で上回ることが出来なかったと言うことで、ぶんちゃんの優勝が確定。3名の優勝者がなーつつ選手、ようた選手、ぶんちゃん選手に決定したところで、本大会は幕を閉じた。
各グループで優勝した3選手は、3月のハワイ ホノルルフェスティバルでのエキシビションマッチへ参加予定となる。
自分の勝利で家族をハワイへ連れていき、世界を感じることは、他では体験できることのできないかけがえのないものとなるはずだ。
ぜひその体験を広く伝えてもらいたい。
プレイヤーの懸命なプレイに心を打たれた観客も多かったと思う
緊張を隠せない子供が懸命にプレイして、本気で喜んだり悔しがったりする姿。そして、それを応援する家族という、eスポーツの未来を感じた。
『パズドラ』13人目のプロゲーマーはまさかの中学生!?モンストではプロチームの監督を擁する“Sonrisa”が圧巻の強さで優勝を決めた!
続いて行われた「パズドラチャレンジカップ」の決勝戦は、4名の強豪プレイヤーが優勝の栄光と13人目のプロライセンス権利をかけて争った。見事優勝を勝ち取ったのは海斗★選手で、なんと中学生でプロゲーマーということになるそうだ。
2位のグリーンフォレスト選手との得点差は僅か116だったが、これはクリアタイムに換算すると1秒になるのだとか。そんな白熱の勝負を見せてくれたふたりだが、壇上で固い握手を交わしお互いの健闘を称えあう姿も見られた。
東京eスポーツフェスタ最後の競技種目となった『モンスターストライク』の大会決勝の対戦カードは、“161【cm】”とプロチームの監督を務めているリオン選手も参加している“Sonrisa”となった。
先に2試合を選手したチームが勝利するBO3形式での対戦だったが、1戦目、2戦目ともにSonrisaが勝利し、前評判通りの強さを見せつけ本大会は終了の時間に。
クロージングセレモニーでは東京都の副知事・多羅尾光睦氏から優勝した選手たちへ都知事杯が授与され、各選手たちはそれぞれ思い思いの言葉で、会場に集まった観客やファンのみなさんへ、練習に付き合ってくれた友人などへと感謝の言葉を述べていた。
大好評の内に幕を閉じた、東京eスポーツフェスタ。
各競技種目で熱い戦いを見せてくれた選手たちへの感謝と、来年以降もこのような大会が開催されることを期待したい。