APEXコミュニティ大会で「エナジードリンク」スポンサーが禁止！なぜこんなガイドラインに？

2024.01.08

Apex Legendsのコミュニティガイドラインが、プレイヤー・大会主催者の間で話題になっている。

そもそもコミュニティガイドラインとは、多くのeスポーツの開発会社が定めているもので、ユーザーや企業等がそのタイトルを活用して大会を開催する際に遵守するべき事項が記されている。

賞金額、開催方法、放送の方法等、様々な事項が定められているのだが、その中で、スポンサー規定というものが存在する。

ほとんどのタイトルでアルコールやタバコ、ポルノ等、何らかの年齢制限課されるる商品を中心に、「これらの商品の協賛や、これらの商品を販売する企業の宣伝をしてはならない」と定められているのだが、この度、Apex Legendsのスポンサー規定に新たな商品が加わった。

それが、エナジードリンクだ。

エナジードリンクと言えば、eスポーツへのスポンサード商品の代名詞とも言える存在。選手から一般プレイヤーまで、eスポーツ市場全体としてお世話になっている商品だ。

プレイヤーの日々のドリンクとしても愛用されており、かつ、様々な大会にもスポンサードすることで、ユーザー・産業の両面で「eスポーツを支えていた」とも言えるエナジードリンク。

なぜこれが禁止されるに至ったのか、調査をしてみた。

まず参照したのが、APEXの世界大会「APEX LEGENDS GLOBAL SERIES（ALGS）」のガイドライン。

こちらには、禁止スポンサーに「エナジードリンク」はなく、「高脂肪、高塩分、高糖質の食品および飲料」という記載があった。

次に参照したのは、英語版のElectronic Artsのコミュニティガイドライン。

Electronic Artsは、APEXの開発会社だ。

こちらの禁止スポンサーには、「High fat, salt, or sugar food and drinks（高脂肪、高塩分、高糖質の食品および飲料）」、「Energy drinks（エナジードリンク）」の両方が記載されている。

どうやら「High fat, salt, or sugar food and drinks」という言葉にヒントがありそうだと思い検索してみると、ビンゴ。

イギリスでは「High fat, salt, or sugar food and drinks」が大きな問題になっているらしい。

・イギリスでは、成人の 3 分の 2 近くが過体重に分類され、4 分の 1 以上が肥満。入学年度の子どもの10人に1人も肥満に分類され、その数字は6年生までに5人に1人に増加

・イギリスで高脂肪、高塩分、高糖分の食品のプロモーションを規制する法律が22年10月から施行していて、25年にまた強化される

　　法律名：「Restricting promotions of products high in fat, sugar or salt by location and by volume price」

・「high in fat, sugar or salt」が「HFSS」と略語になるくらい問題になっている

あくまでも１つの仮説だが、このような世間の流れを受けて、パブリッシャー側が規約を改訂したのではないかと推測される。

既に実施フェーズに入っているイベントについては移行措置が講じられ、これから徐々にルールが統一されていくのだろう。

あくまでも仮説の域を出ないが、規定が改訂されたのは事実。

今後、APEX市場でのプロモーションでエナジードリンクを見る日がなくなってしまうかもしれない。

コミュニティ大会の主催者の皆様は、ガイドラインを遵守して大会を開催しましょうね！

（規約等の情報は、2023年12月15日時点のものです。）

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