eスポーツを仕事にしたい!具体的な職種やキャリアビジョンを紹介
2024.09.18
「大好きなeスポーツは仕事にできる?」とお考えの方へ。eスポーツ業界では、プロゲーマーから大会運営、関連企業でのキャリアまで、活躍するための多彩なチャンスが広がっています。
この記事では、eスポーツ業界でのキャリアに興味がある方へ向けて、知っておくべき情報をわかりやすく網羅的に紹介していきます。あなたの情熱を形にし、夢を実現する第一歩をここから踏み出しましょう。
目次
eスポーツは仕事にできる!具体的な職種を紹介
eスポーツは市場価値も高まり、個人の趣味を超えてプロとしてのキャリアを築ける業界に成長してきています。具体的な職種としては、以下のようなものがあります。
・プロゲーマー
・アナリスト
・コーチ
・解説者
・チーム運営者
・イベントなどの企画運営
・開発・製造
など
プレイヤーとしてだけでなく、多様な職種で仕事につながるチャンスが広がっています。ここで、eスポーツに関する仕事の一例を詳しく見ていきましょう。
1.プロゲーマー
eスポーツの代表的な仕事といえば、やはりプロゲーマーです。ゲームの腕前を生かして大会で活躍することで、賞金やスポンサー契約などを得られることがあります。eスポーツの賞金は時には人生を変えるほどの金額であるケースも。
また、好きなゲームで世界中のファンから応援されながら、トップレベルの環境で競い合うことはプロゲーマーにとって大きなやりがいといえるでしょう。努力次第で世界的なスターになれる可能性を秘めており、その点はスポーツアスリートとも共通する部分です。
厳しい競争の中で成長し、チームでともに勝利を掴み取る達成感や喜びは、プレイヤーとしてeスポーツに関わるプロゲーマーならではの魅力でしょう。
・関連記事:プロゲーマーになるには?
2.アナリスト
eスポーツにはアナリストという専門職もあります。主な仕事は自チームと相手チームのプレイスタイルや戦術を分析することが挙げられます。チームはアナリストが収集したデータをもとに練習計画や競技における戦略を立てるので、非常に重要な役割になるでしょう。
アナリストに必要なスキルは以下のようなものが挙げられます。
・深い知識と理解度
・データ分析力
・論理的思考力
・コミュニケーション能力
自身の分析に基づく戦略がチームを勝利へと導いた瞬間には、大きなやりがいを感じるでしょう。一方で敗北した際も、その原因を解析・追究し、次の戦略を立てる挑戦が続きます。
3.コーチ
プレイヤーとしてでなく、コーチング(指導)する立場でeスポーツに関わる道もあります。コーチには、プレイヤーとしてもある程度の成績を収めた方が就任することが多いようです。また、一口にコーチングといっても分類すると、2つ種類があります。
1.プロゲーマーへのコーチング
2.一般プレイヤーへのコーチング
どちらにしても主な役割は「戦略を立てること」「スキル向上に必要な練習指導や考え方を提供し勝利へのサポートをすること」です。自分がコーチングしたプレイヤーが成長し、勝利する瞬間を共有する喜びはコーチならではの特権といえます。また、プレイヤーとして培ったスキルや知識を他の人のために活かせる点も、大きなやりがいとなることでしょう。
4.チームの運営者
eスポーツの仕事は実際にゲームをプレイするだけではありません。チーム運営者としての業務には以下のようなものがあります。
・選手スカウト
・選手マネージャー
・スポンサー営業
・広報、PR
その他にもチーム全体の業務に携わり、チームが成功するための環境を整えます。自分の創り上げたチームが世界で活躍する姿を想像してみてください。チーム運営者として、このうえない喜びを感じられるでしょう。
また、プロゲーミングチームに関わる仕事として、世界で活躍するチームでは翻訳者が求められるケースもあります。言語能力もeスポーツ業界で働くうえでは非常に有用なスキルとなるでしょう。
5.実況解説者
解説者は、eスポーツの試合を観戦する視聴者に、試合の魅力や戦略を伝える役割を担います。視聴者がゲームをより深く理解し、試合観戦を楽しめるように導きます。解説者として活躍するには、プレイヤーやコーチとしての経験を積んだりするなどでゲームに深く精通し、さらには選手やチームの特徴、試合の局面をわかりやすく伝える力が求められるでしょう。
解説者であれば、試合の注目ポイントをリアルタイムで伝えながら、視聴者とともに盛り上がる瞬間に立ち会うこともできます。また、eスポーツの魅力を伝えることで、eスポーツにかかわる新規プレイヤーを獲得するうえでの重要な役割も果たせるでしょう。
6.イベントなどの企画運営
イベント運営者として従事できれば、eスポーツの認知度を高め、業界全体の発展に貢献することが可能です。業務はイベントの企画だけでなく、YouTubeなどの動画配信やSNSを活用したマーケティング戦略の立案、スポンサーとの交渉など多岐にわたります。
自分が企画したイベントが成功し、eスポーツファンのコミュニティが拡大していく瞬間に立ち会えることは、この仕事の最大のやりがいといえます。自らのアイデアでeスポーツの魅力を一般に広め、未来を形作る重要な役割を果たすことができるでしょう。
7.開発・製造
eスポーツは競技やイベント運営といった立場だけではなく、製造業や販売業としても関わることができます。eスポーツに関連する周辺機器の開発や製造、小売店での販売などが例として挙げられます。
製造業においては、プロゲーマーやプロチームからは競技シーンでの成績に直結する反応速度や精度などの性能面でレベルの高いものが求められ、また一般ユーザーであれば手軽さやコストパフォーマンス、デザインなども重要な指標になります。そういった需要に応えるためにも市場トレンドを迅速に取り入れることが求められます。プレイヤーとしての経験があれば、その知識や経験、eスポーツへの情熱を製品企画時のアイデア創出にも活かすことができるかもしれません。
また販売業では製品をただ販売するだけでなく、eスポーツを支える周辺機器の魅力や価値を消費者にしっかりと伝えることが求められます。製品価値を伝え、消費者の購買意欲を喚起することで、eスポーツ市場をさらに広げていく役割を担うことができるでしょう。
eスポーツ関連の仕事に就くキャリアビジョン
eスポーツ業界には、多様なキャリアが広がっており、自分の強みや興味に応じて道を選ぶことが可能です。あくまで一例ではありますが、下記のようなキャリアプランが考えられるでしょう。
・プロゲーマーとして活躍する
・PR会社・広告代理店などでeスポーツ業界の支援を行う
・クリエイターとして新たな価値・魅力を提供する
・関連機器の製造や販売を通してeスポーツの技術発展に貢献する
eスポーツ業界は、まだ成長過程にあるといえます。そのため、これからさらにビジネスチャンスが生まれる可能性を秘めているでしょう。どの道を選ぶにしても、「仕事」として関わるための情熱と責任感、そして「いかにビジネスに結びつけるか」という視点を持つことが重要です。
情熱だけでなく、冷静なビジネスマインドを持って、どのように価値を生み出し、利益につなげていくかを常に考えることが、eスポーツ業界での成功のカギとなるでしょう。
ゲームをやり込んでプロゲーマーを目指す
プロゲーマーを目指すなら、とにかくゲームをやり込むことが大切です。プロゲーマーとして活躍したいゲームでトップランクに入ることは、プロゲーマーになるためのファーストステップ。お気に入りのゲームをやりこむことで研鑽を積んでいくことは、その先のキャリアにつながる可能性もあります。
また、プロゲーミングチームに所属していなくても参加できる大会にチャレンジすることも重要です。優秀な成績を残すことでチームやスポンサーから声がかかるケースもあります。
プロゲーミングチームでは、選手をトライアウト形式で募集することもあります。腕前に自信があるのであれば、積極的にトライアウトに挑戦しアピールすることで、プロゲーマーになる道を自ら切り開くことができます。
PR会社や広告代理店などでeスポーツ関連の仕事に携わる
eスポーツの魅力を多くの方に伝え、eスポーツ業界を支えたいという場合はPR会社や広告代理店でキャリアを築くのも一つの方法です。プレイヤーとしてではないものの、eスポーツに関わる機会を得られ、eスポーツ業界の発展に貢献できるでしょう。
スポンサーとの関係構築やメディア連携を通じて、eスポーツの魅力を広める重要な役割を担うことができます。
また、ゲームやチーム、大会グッズの販売といった視点では、製造業や販売業などでの関わり方も考えられます。また、eスポーツを題材としたイベント企画や商業施設の開発などを手掛けている事例もあり、旅行会社や鉄道会社といった業種でもeスポーツの発展を支える機会はあるでしょう。
クリエイターとしての道を歩む
eスポーツ業界におけるクリエイターは、ゲームデザインや映像制作など、クリエイティブなスキルを生かし、他にはない「自分だけの価値」を発揮できるチャンスが広がっています。これらのスキルは独学だけでなく、デザインや開発領域の学習および技術獲得を目的とする専門学校でも習得できます。「eスポーツに関わる仕事に就きたい」と考える場合は、そういった視点でオープンキャンパスを覗いてみるのも良いでしょう。
クリエイターとして携わることができれば、eスポーツの大会ハイライト作成など、eスポーツコンテンツをより魅力的に発信する活動に関わることができます。
また、近年CMなどのメディア露出も増え、その地位を確立させてきた「配信者」として活動し、eスポーツコンテンツを提供するという方法もあります。プレイスキルやトークスキルに自信があるという方は、ぜひ配信者としてのキャリアも検討してみてください。
eスポーツを仕事にする際のチェックポイント
他の業界・職種にもいえることですが、楽しさだけではなく現実的な側面も考慮することが大切です。好きなことを仕事にする喜びを感じつつ、多様な仕事に対するモチベーションを維持できるか、自分に合ったキャリアを選ぶための指針として、このチェックポイントを参考にしてみてください。
仕事にしても楽しめるか
eスポーツを仕事にするということは、これまでのように純粋にゲームを楽しむだけではいられません。時には人間関係や成績に関するプレッシャーを感じ、数字に基づく成果が求められる場面では、忍耐力や冷静な判断も必要となるでしょう。
ゲームに対する情熱を持ち続けて、困難にぶつかった際にもその想いを忘れずに取り組むことが成功へのカギとなるでしょう。
チームに所属する場合は「組織」を意識
プロゲーミングチームに所属する場合は、自由な個人としてではなくチームの一員としての役割や責任が求められます。契約による制約がある場合もあり、チームやスポンサーとの関係を考慮しながら活動しなければいけない場面も多いでしょう。
例えば、個人的に好きなデバイスがあったとしても、それを使わずにチームスポンサーのデバイスを使わなければいけないということも。その他にも、一度契約すると違約金などの理由で解約しづらい場合があることも覚えておかなければなりません。
しかし、大会やイベントへの招待といったチームに所属しなければ得られないメリットもあります。チームへの所属にはメリット・デメリットがあり、自分のやりたいことが所属することで達成できるかを確認することがおすすめです。もしチームに加入できるチャンスがあったとしても、所属後のミスマッチが発生しないように、決断を焦らずにじっくり考えましょう。
【有名企業も】eスポーツに関わる企業に転職も一つの手
eスポーツ業界には、広告代理店やゲーム制作会社だけでなく、多様な分野の企業が関わっています。ここではさまざまな形で「eスポーツを仕事にする」ことを考えてみましょう。
スポンサーとして関わる企業で働く
スポンサー企業はプロゲーミングチームやイベントを支援し、ブランドの認知度を高める活動をします。これらの企業で働くことで、eスポーツを仕事の一環として、マーケティング戦略やブランド管理に携わることができます。
プロゲーマーとはまた違った視点からeスポーツ業界に貢献しつつ、業界全体の成長を支える重要な役割を果たすことができるでしょう。
大会やイベントを主催する側として働く
大会やイベントを主催する企業は、企画や運営といった面からゲームやeスポーツに携わることができます。イベントを通して選手や観客と関わり、eスポーツの魅力を広めることができるでしょう。業界の発展に貢献し、成功するイベントを創り上げることは、やりがいになるとともにeスポーツ業界に直接的な影響を与えることができるでしょう。
まとめ
今回はeスポーツを仕事にしたいという方向けに、eスポーツ業界の多彩なキャリアとそれぞれの魅力について紹介してきました。eスポーツ業界で活躍する方はプロゲーマー、PR会社、スポンサー企業での支援、クリエイターとしての活動など、さまざまな道があります。
この記事を参考に、自分の強みや興味を生かして最適なキャリアを見つけ、eスポーツ業界での成功に向けて第一歩を踏み出してみてください。