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人生をより豊かに!eスポーツのメリットを深く理解しよう

2024.09.05

人生をより豊かに!eスポーツのメリットを深く理解しよう

eスポーツは、私たちの生活に楽しみをもたらしてくれたり、新たに夢中になれるものとして広がりを見せています。メディアで話題になることも増え、その認知度は年々高まっています。近年は単なる「ゲーム」でなく新たな価値を持つ存在として注目されており、本記事では「楽しい」だけではとどまらないeスポーツのメリットをご紹介できればと思います。

 

また後半では、地方自治体が積極的に取り組んでいるeスポーツの事例も紹介していくので、ぜひチェックしてみてください。eスポーツが秘める可能性と、私たちの生活にもたらす豊かさについて詳しく見ていきましょう。

 

目次

【メリット】eスポーツは時代にマッチした楽しみ

 多様性の中で楽しめる

 働く選択肢にもなる

 地域活性化への貢献

現代社会に役立つ?eスポーツで高めたいスキル

 ITリテラシー

 情報処理能力

 論理的思考

 オンラインコミュニケーション能力

【eスポーツは地方が熱い!】自治体の取り組みを紹介

 【神奈川】小田原eスポーツ~出陣式~

 【富山県】eスポーツで地域活性化

 【茨城県】いばらきeスポーツ産業創造プロジェクト

まとめ

 

【メリット】eスポーツは時代にマッチした楽しみ

 

eスポーツ市場はここ数年で急速に成長しています。ではなぜここまで成長してきたのか。それは時代にマッチした楽しみとなっている点が一つの要因として考えられるのではないでしょうか。ここではeスポーツのどのような点が時代に沿っているのか、eスポーツのメリットとともに紹介していきます。

 

多様性の中で楽しめる

現代社会では、多様性や共生社会といった観点が重要視されています。その中で、eスポーツはこれらの価値観を体現するプラットフォームになる可能性を秘めています。年齢や性別、身体的な制約を超えて、多くの方が活躍できる可能性があるでしょう。

 

実際に、秋田県では「孫から一目置かれる存在」というスローガンを掲げた高齢者eスポーツチーム「MATAGI SNIPERS(マタギスナイパーズ)」があり、世代を超えてゲームを楽しむ姿が見られます。幅広い層が多様性の中で楽しめるeスポーツは、現代社会で多様性の象徴となるかもしれません。

 

働く選択肢にもなる

eスポーツはデジタル時代の新たなキャリアとしても注目が集まっています。なお、eスポーツ関連で働く選択肢としては以下のものがあります。

 

・プロゲーマー

・アナリスト

・コーチ

・ストリーマー

・解説者

・機器の開発や製造

・広報・マーケター

など

 

日本のeスポーツ市場は2025年には200億円を超えると予想されています。関連産業での雇用機会が今後増大することに加え、労働市場における各人の市場価値を高める効果が期待できるでしょう

 

・関連記事:プロゲーマーになるには?

 

地域活性化への貢献

eスポーツは、地域活性化にも貢献する可能性を秘めています。eスポーツは、その若者人気の高さから、地域経済の活性化や若者の流出防止に有効な手段にもなる可能性があり、注目を集めています。

 

さらにeスポーツには地理的制約を受けないという魅力も。オンラインのイベントは、参加へのハードルを下げ、かつ地域の知名度向上や観光客誘致のきっかけにもなり得ます。どこからでも参加できるeスポーツと、「多くの方に地域を知り、興味を持ってもらう」ことが重要な地域活性化の課題は、相性がよい組み合わせといえるでしょう。

 

 

現代社会に役立つ?eスポーツで高めたいスキル

 

これまでにご紹介したようにeスポーツはさまざまな可能性を秘めています。現代社会で求められるスキルを身に着けることも可能であり、eスポーツを単なるゲームや娯楽という認識で終わらせてしまうのはもったいないかもしれません。ここからは、eスポーツをすることで期待できるスキルの獲得について紹介します。

 

ITリテラシー

ITリテラシーとは「通信・ネットワーク・セキュリティといったITに関連する要素を理解し、操作する能力」のことです。eスポーツは最先端デジタル技術の実践の場。パソコンの使い方からインターネットの仕組みやセキュリティーの重要性、周辺機器の使い方などを実際に使いながら学ぶこともできるでしょう。

 

これらの経験は、日常的なIT機器の操作やトラブルシューティングにも活用できるスキルとなるでしょう。さらに、VRを活用したeスポーツは、最新テクノロジーへの適応力を高めるきっかけにもなるでしょう。

 

情報処理能力

eスポーツでは、瞬時に意思決定を求められる場面が多くあります。例えば、FPS(一人称のシューティングゲーム)では、常に変化する戦況の中で相手や味方の位置を正確に把握し、それに応じた行動をとる判断能力が求められます。こうしたゲーム内での思考や経験は、適切な情報を取捨選択する情報処理能力を磨くことにもつながるでしょう。

 

また、リアルタイム進行するゲームの中で戦略を立てるRTS(リアルタイムストラテジー)と呼ばれるジャンルでは、複数キャラクターを同時に操作する情報処理能力だけでなく、ゲーム内通貨を管理しアイテムを購入することもあり、先を見据えた計画性も必要になってきます。

 

論理的思考

eスポーツの種目によっては、高度な戦略的思考が求められることがあります。例えば5vs5で戦う「League of Legends」では、チーム全体の戦略を立て、リーダーが意思決定を行い、他のメンバーがそれをサポートすることが重要となります。

 

「なぜその戦略が勝利につながるのか」を考えることで、論理的思考力が養われます。これらのスキルはビジネス戦略の立案やチームで課題解決に向かう能力にも重なる点があるのではないでしょうか。

 

オンラインコミュニケーション能力

eスポーツには団体競技も多く、チームメイトとの効果的なコミュニケーションが重要だともいわれています。例えば、チームで戦うようなFPSであれば、対戦相手がどこに潜んでいるのか、どのスキルを使ったのか、自分が今使えるスキルは何なのか、味方に何を行ってほしいのかを迅速かつ正確に共有し合うことで大きく勝利に近づけます。

 

また、eスポーツはオンラインでどこでもプレイできる面から、国境を越えたプレイヤーとのプレイを通じて、グローバルなコミュニケーションを培うことも期待できるでしょう。VALORANTの日本競技シーンで戦うプロゲーミングチーム「SCARZ」は日本人以外の選手も積極的に採用しており、英語のコミュニケーションがベースとなってます。

 

 

【eスポーツは地方が熱い!】自治体の取り組みを紹介

eスポーツは、誰もが参加できるコミュニケーションツールとして、地域活性化の取り組みに活用できるのではないかと注目されています。

 

ここでは実際に日本で行われている、自治体が取り組んでいるeスポーツイベントについて紹介していきます。

 

【神奈川】小田原eスポーツ~出陣式~

出典:小田原市 小田原eスポーツ(令和4年度)

 

神奈川県小田原市では2022年に「小田原eスポーツ~出陣式~」を開催。ポケモンを使ったチーム戦略バトルゲームの「ポケモンユナイト」の体験会などが行われました。

 

そのほかにも小田原市ではeスポーツの練習・体験が無料でできる練習場を開放、「小田原eスポーツ2023~春の陣~」でポケモンユナイトの大会を開催するなどeスポーツを活用した活動が見られました。

 

小田原は若年層向けの観光において見どころが少ないという課題を抱えていました。この課題を解決するために小田原城を中心とした、若年層に魅力が伝わるような新たなコンテンツを計画。そこで着目したのがeスポーツ。これまでの歴史観光にeスポーツという新たな視点を取り入れ、観光誘客コンテンツを創出しました。

 

【富山県】eスポーツで地域活性化

出典:BURNING CORE

 

富山県では、空き家の利活用促進および新たな仕事の創出や人材の呼び込みを目的として、サテライトオフィス誘致事業を実施。2023年には、プロゲーミングチームが約30年前より空き家となっていた古民家を新拠点として改修、「BURNING CORE TOYAMA GAMING BASE」という施設が設立されました。施設を活用し、eスポーツの競技に向けた活動はもちろん、イベントを開催し、地域活性化や交流、そして雇用の機会創出に期待できるでしょう。

 

また、地域活性化を目的とした取り組みとして、この拠点を活用し、若者が夢を語りあう場所として「なめりかんスクール」を開校。第0回は「eスポーツと滑川」をテーマに「BURNING CORE TOYAMA GAMING BASE」を運営するBURNING COREと滑川市の学生が交流し、意見を交わしました。

 

【茨城県】いばらきeスポーツ産業創造プロジェクト

茨城県では2019年に開催された「いきいき茨城ゆめ国体」にあわせて、全国で初めてである都道府県対抗の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2019 IBARAKI」を開催しました。

 

その後も継続的にeスポーツで茨城県を盛り上げるイベントを開催しており、商業施設において、親子で楽しめる大会を開催したり、県内高校生がeスポーツで交流できるイベントを開催したりしています。

 

茨城県では、少子高齢化による農業課題解決を県の課題として挙げており、このようなイベントを通して、eスポーツに対する産学連携の土壌を作り、若手の誘致やビジネスへの展開などを目指しています。

 

 

まとめ

eスポーツには、現代社会に大きな価値をもたらす可能性が秘められています。多様性の促進、雇用機会の創出、地域活性化、そして現代に求められるスキルの育成。特に、ITリテラシーや情報処理能力、論理的思考、オンラインコミュニケーション能力といったスキルついて大きな期待が寄せられています。

 

また、地方自治体による取り組みは、eスポーツが地域振興や社会課題解決の新たな一手になる可能性を示しています。eスポーツは単なるゲームの枠を超え、持続可能で包括的な社会の実現に向けて、重要な役割を担っていくかもしれません。

 

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